Ans. 段差のある場所などで、「鉄筋を定着させるか」または「折り曲げて引き通すか」の境界値を 設定するのに、『夢』では二通りの手段を選べるようになっています。ひとつは角度で、 もうひとつは直接寸法差を設定するやり方です。 梁の段差を例にとって説明します。「積算仕様…細部の配筋…折り曲げ」の画面で「4.梁段差」 の絵を見てください。柱幅をL、梁の段差をaとして描画しています。ここで角度で境界値を設定 したいときは、画面の左側の入力テーブルでK1という項目にtan(正接)値を分母のみ入力します。 例えばK1に6を入力しますと、角度a/L'が1/6以下のときは、定着させずに鉄筋を折り曲げて 引き通しとします。1/6を超えたときは、定着させます。ここでより厳密に角度を指定したいときは、 鉄筋のかぶり厚さを考慮にいれます。それがK2という入力項目になります。ここで直接かぶり厚さ (柱の両サイド分)をmm単位で入力してください。例えば、柱の鉄筋かぶり厚さが30mmだとし ますと、その両サイド分60をK2で入力します。そうすると角度a/L'の分母の値L'は、L-60となります。 K1の値として0を入力しますと、第二の方法で折り曲げ境界値を設定することができます。これは 図のaの値のみで判断する方法です。例えば直接寸法差としてK3に100を入力しますと、梁の段差aが 100mm以下のときは、定着させずに鉄筋を折り曲げて引き通しとします。100mmを超えたときは、 定着させます。 なお梁の場合には、上端筋と下端筋とでそれぞれべつべつに折り曲げを判断します。例えば、梁その ものに段差のない(天端が同じレベルにある)形でも、梁成が極端に異なるとき、上端筋が引き通しの 形になって下端筋が定着することがあります。 |