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Q00001. 段差のある梁等で、鉄筋を定着させるか引き通すかの判断基準をどのように設定すれば
良いのですか?

Ans.

段差のある場所などで、「鉄筋を定着させるか」または「折り曲げて引き通すか」の境界値を
設定するのに、『夢』では二通りの手段を選べるようになっています。ひとつは角度で、
もうひとつは直接寸法差を設定するやり方です。
梁の段差を例にとって説明します。「積算仕様…細部の配筋…折り曲げ」の画面で「4.梁段差」
の絵を見てください。柱幅をL、梁の段差をaとして描画しています。ここで角度で境界値を設定
したいときは、画面の左側の入力テーブルでK1という項目にtan(正接)値を分母のみ入力します。
例えばK1に6を入力しますと、角度a/L'が1/6以下のときは、定着させずに鉄筋を折り曲げて
引き通しとします。1/6を超えたときは、定着させます。ここでより厳密に角度を指定したいときは、
鉄筋のかぶり厚さを考慮にいれます。それがK2という入力項目になります。ここで直接かぶり厚さ
(柱の両サイド分)をmm単位で入力してください。例えば、柱の鉄筋かぶり厚さが30mmだとし
ますと、その両サイド分60をK2で入力します。そうすると角度a/L'の分母の値L'は、L-60となります。
K1の値として0を入力しますと、第二の方法で折り曲げ境界値を設定することができます。これは
図のaの値のみで判断する方法です。例えば直接寸法差としてK3に100を入力しますと、梁の段差aが
100mm以下のときは、定着させずに鉄筋を折り曲げて引き通しとします。100mmを超えたときは、
定着させます。
なお梁の場合には、上端筋と下端筋とでそれぞれべつべつに折り曲げを判断します。例えば、梁その
ものに段差のない(天端が同じレベルにある)形でも、梁成が極端に異なるとき、上端筋が引き通しの
形になって下端筋が定着することがあります。