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Q00002. 「建築数量積算基準」の改訂によって、『夢』の計算方法はどのように変わりましたか?

Ans.

基礎梁、大梁、連続基礎の継手について修正

新旧の積算基準では次のように規定されています。
(旧) C 梁 (2)
「梁の全長にわたる主筋の継手については、3.2.1通則(4)の規定にかかわらず、梁ごとに0.5か所の
継手があるものとみなし、これに梁の長さ5.0mごとに0.5か所の継手を加えるものとする。」

(新) (3) 梁 2)
「梁の全長にわたる主筋の継手については、1通則3)の規定にかかわらず、梁のスパン長さが、
5.0m未満は0.5か所、5.0m以上10.0未満は1か所、10.0m以上は2か所あるものとする。」

次の例をご覧ください。


図のような形で梁が連続するとき、各梁の内法寸法は4.500mとなります。旧基準では各梁の長さ
ごとに継手か所数を計算しますので、各梁1台につき0.5か所となります。新基準では、スパン長さで
計算します。このスパン長さの定義を建築積算協会に問い合わせたところ、柱の心−心間を意味する
とのことでしたのでした。図の例では5.100mとなり各梁とも1か所ずつとなります。

『夢』では新基準に合わせて、次のように継手か所数の計算方法を変更しました。

 1. 大梁(両端に柱あり)の形の梁について、柱の心−心間でスパン長を計算し、新基準の規定にそって
  継手か所数を計算します。これはX梁、Y梁、斜め梁にかかわらず適用されます。

 2. 10.0mを大きく超えるスパン長の梁については、10.0mを超えた分について1通則3)を適用します。
  すなわち17.0mをこえると3か所、24.0mで4か所となります。このような大きなスパンについては
  特に新基準では規定されていませんが、一応このように計算しておけば実際の施工にもっとも近い
  値となるのではないかと思われます。


柱の継手について修正

新旧の積算基準では次のように規定されています。

(旧) B 柱 (2)
「主筋の継手は、基礎柱については3.2.1通則(4)により、その他の階については、各階柱の全長にわたる
主筋は各階ごとに1か所の継手があるものとみなし、階高が7.0m以上のときは7.0mごとに更に1か所の
継手を加えるものとする。」

(新) (2) 柱 2)
「主筋の継手は、1通則3)の規定による。ただし、基礎柱については基礎柱部分の主筋の長さが、3.0m以上
の場合は1か所、その他の階の各階柱の全長にわたる主筋については各階ごとに1か所の継手があるものと
する。」

『夢』では新基準に合わせて、柱の継手か所数の計算を変更しました。


壁の継手について修正

新旧の積算基準では次のように規定されています。

(旧) E 壁 (2)
「縦筋の継手は原則として各階に1か所あるものとし、横筋については3.2.1通則(4)による。」

(新) (5) 壁 2)
「縦筋の継手は原則として各階に1か所あるものとし、開口部腰壁、手摺壁等の継手はないものとする。
また、横筋の継手は1通則3」による。」

『夢』では新基準に合わせて、腰壁・垂れ壁の継手をないものとしました。また開口部のある部分に
ついては、開口部差し引きとして継手長さの分も差し引差し引くことにしました。


コンクリートの欠除について

新旧の積算基準では次のように規定されています。

(旧) 2.2.1 通則 (a) コンクリート (3)
「… 開口部の体積が1か所当たり0.05m3以下の場合は、原則として開口部によるコンクリートの欠除は
ないものとみなす。」

(新) 1 通則 (1) コンクリート 4)
「… 開口部の内法の見付面積が1か所当たり0.5u以下の場合は、原則として開口部によるコンクリートの
欠除はしない。」


『夢』では新基準に合わせて、この部分を変更しました。ただし伏図壁・単品壁で入力する窓などの開口部の
大きさには特に制限を設けていません。ユーザーの判断におまかせします。したがってどんなに小さな開口
でも、入力さえすれば差し引くことになります。